【父読書】「リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ」こまつあやこ
第58回講談社児童文学新人賞受賞作品です。
表紙のカシユカみたいな娘が督促女王こと佐藤莉々子。
もぅこの時点で父ちゃん興味津々、読む気満々です。
でもマレーシアからの帰国子女、
中二の花岡沙弥が主人公です。
そして時計屋の息子、藤枝港。
ある意味では三角関係です😅
でもストーリーは短歌を中心として展開していきます。
中学生で短歌、ちょっと珍しい取り合わせです。
1.督促女王
2.初めての歌
3.わたしは変わってしまったの?
4.赤い下着
5.タンカードNo.1
6.トナカイからのプレゼント
7.時計と寿司は回り続ける
話は軽快に進んでいきますし、読み易いです。
でも帰国子女、短歌、イスラム教といった
普通の日常ではあまり縁のない話題が降りかかってきます。
これまでの自分の世界とは違ったものに出会ったとき、
どういう気持ちの動きがあり、どう行動するのか…
いかにも中学校の先生が生徒に問いたい内容だと思います。
中学受験で出題されるべくして出題されたと感じますね。
「あの四角い教室の空気が世界のすべて」
この一文が好きです。